やはり甲子園は大きい。三塁側アルプス席から見たが、阪神ファンが多い。
2003年、セントラルリーグは阪神タイガースが優勝した。
極秘裏に、筆者は神戸に潜入したが、大阪梅田界隈は阪神優勝の熱気で沸き返っていた。阪神優勝の熱気と言ったが、正確に言うと、阪神優勝セールの熱気であった。阪神百貨店のタイガースショップは何時間も外で待たないと入れない。結局入らなかった。だがここに来ているのはセール目当ての奥さんであって、阪神ファンではない。それはそれでいい。関西経済が活気づくのはいいことだ。
道頓堀も行かなかった。というか行く気もなかった。何人飛び込んだか知らないが、先週が寒くなくってよかった。でないと死者がもっと出ただろうから。ここに押し寄せた人を筆者は阪神ファンとは認めない。
甲子園球場へ行った。優勝を決めた二日後(なぜこんな日に、というのは不問に願いたい;)に見たが、優勝の余韻に浸るような観客席で、噛みしめるように見た。ここには阪神ファンがいる。試合は負けちゃったけど。
日本シリーズに向けて、テスト的な選手起用がされていたが、冷静に見れば、主力のけがと不調で、まともなスターティングメンバーが組めないのだ。如何にここから再度立ち上げるか、首脳陣はもう考えている。
一週間経っても阪神フィーバーに辟易としている人も多いだろう。しかし阪神タイガースと真の阪神ファンは日本シリーズへ目を向けている。そして、この一時、この18年の悠久の時間を感じて、いまこの喜びを静かに噛みしめるのである。
だからいまだけ言いたい。
おめでとう、阪神タイガース!
日本シリーズも頼むで。
2003.9.23記