筆者の友人のなかには結構おもしろい、というか、変わった人物がいるのだが、そのなかでも特に変わっている友人が本を出した。この本である。
即席麺サイクロペディア〈1〉カップ麺 2000年編
山本利夫著
出版社: 社会評論社
”YouTubeの「即席麺王」tontantin!世界一即席麺を食べた人。空前絶後カップラーメン大全。ここまでくれば工業食品文化遺産!即席麺史第一弾。”
アキバ有隣堂に特設コーナーまで。
この本はなにかというと、なんせ著者が変わった人物だから、変わった本である。
即席麺＝インスタントラーメン（焼きそば、うどんなどを含む）の各種銘柄の図鑑である。
今回はカップ麺編ということで、そのふたの写真と、食べた時の味や印象だけでなく、工業製品としてのデータ、調理方法、質量、付属品構成、製法、製造業者、販売業者、価格などが並んでいる。
その数なんと1046種！
しかもこれは第一弾であって、2000年までのカップ麺に限ったもの。図々しいことに、第二弾、第三弾も予定されていて、袋麺や2000年以降の製品、海外製品はこれよりも多くなりそうだというのだから呆れたものだ。
インスタントラーメンはこんなに奥深いものだったのかと知らされた。
筆者や友人たちも、地方や海外でのみ販売している即席麺をおみやげで購入し、この著者に試食記を書いてもらっている。
この「温麺＝ウーメン」は宮城県白石市のもの。
このブログでも以前紹介したが、彼のホームページはいまや有名な「http://i-ramen.net/」で、すでにインターネットや雑誌、テレビ、新聞に紹介されて来た。
今回はその内容を書籍にまとめ直したものであるから、買う人がいるのだろうかと思うが、実際には評判が良いらしい。
カタログ図鑑として良く出来た本だと思う。
「変わった人」というのは普通ではない人だが、変人とは違う。目の付けどころが違う人と言い換えたほうが良いかもしれない。
彼が「即席麺の世界」に没頭したきっかけを冒頭に記しているが、新潟へ旅行に行ってよろずやで見つけた「ヤクルトラーメン」（ヤクルトが入っているのではなく、クロレラ入りの緑色をした袋ラーメン。製造はヤクルト）に驚いて、通常見るスーパー以外にも各地にまだ見ぬめずらしいラーメンがあるに違いないと即席麺収集を始めた。
実はこのとき、筆者も彼と同じようにヤクルトラーメンを買って食べているのだが、珍しいなと思っただけで食べて終わりだった。このように凡人と変人、ではなかった変わった人との差は同じきっかけを与えられてもそれに着目する目を持っているか否かなのである。
このままでは著者がただの変人、いや変わった人としか思われないからフォローすれば、彼はグッドデザイン賞を三回も取った会社員で、キーボードも演奏するミュージシャンである。
この本にもむりやりサインされた、のではなくてサインしてもらった。
本業以外でも力を発揮する、尊敬に値する人物だ。変人だが。(￣▽￣)
話は全く違うが、入手したばかりの、半年前に発売された天体望遠鏡用アイピースである。
ニコン「NAV-10SW」「NAV-17.5SW」「EiC-16」の三つだが、3万円台と高価だ。
天体望遠鏡に装着して使うものだから、別途望遠鏡も必要。
筆者の望遠鏡、CN212では263倍と150倍だが、コンバータで420倍、240倍になる。MT160でなら5mmも欲しいところ。
天体望遠鏡機材は高価で、天文ファンも「変人」にあげられるかもしれない。最近は海外製品で安いものも出回っているが、粗悪品も多い。逆にツアイス（ドイツの老舗）製品などはこの数倍もする価格だ。
「はやぶさ」の記事のように、宇宙や星に興味を持つ人は少なくない。
結局、ファンやマニアとは、どこまで「こだわり」を持っているかが一般人との違いなのかもしれない。先述の本の著者も「こだわり」具合が常人より深かったのだ。
このアイピースは筆者の「こだわり」の結果である。
木星の模様はアイピースの善し悪しを判定するのに良い対象（つまり見えにくい対象）だが、フェストーンもよく見える。ハイアイポイントアイピースは「抜け」が悪いと言われるがこれはそうではない。
「見え」は天体望遠鏡そのものの性能が大きくものをいうが、たとえ並の望遠鏡であっても、アイピースの善し悪しで意外に差がつくということが最近よくわかるようになった。
光学性能がすべての製品であるが、このコンバータレンズ「EiC-16」を付けると倍率アップだけではなく、光学収差も除去する、「変身アイテム」だ。
遮光フードの裏側、Nikon文字は暗所で光るところもこだわりのひとつ。
見口や、銘板、そしてバレル端面の黒塗装もこだわった。付けているフィルターは光害対策用。
