阪神電車の風景レイアウト-2
さて、鉄道模型のレイアウトは以前にも江ノ電レイアウトで紹介しましたが、今回は阪神電車用ということでやや大型になります。
Nゲージというのは、もともと車体のでティールには多少目をつむって、走らせて楽しもうということで小さな1/150(1/160)のスケールなのですが、江ノ電のような小型車両はまだしも、一般の鉄道車両の長さが20m、阪神で19m級ですと車両一両が130mmほどになります。これが首都圏の場合10両編成で走りますから、一編成1.3mにもなってしまいます。
これでは畳一畳でやっと置ける程度ですから、ぐるっと一周廻るだけでも三畳ほど必要になります。
幸い?阪神電車は4両編成、6両編成が基本なので、一回り小さくてすみます。おそらくJR、首都圏車両を走らせたい人でも多くは全編成を再現するのではなく、中間車を省略して6両ほどにしていると思います。
そして、走らせるとなると、昔プラレールで遊んだように、縦横無尽に走らせたくなりますが、あまり非現実的になると模型としては興ざめです。
一般にはエンドレスというぐるっと一周まわるだけのレイアウトにせざるを得ません。それをいろいろ工夫して遊べるようにするのが腕の見せ所です。
今回は、先に述べたように、子供の頃親しんだ魚崎駅周辺を再現したいというテーマが有るので、その線形を意識しつつ、ただ一周するのではなく、一回折り畳んだような変形エンドレスとすることにします。
アイデアをまとめるのに悩みましたが、写真のようにセクションペーパーに設計図を書いてみました。大きさは1650mm×1050mmと大きなものになりました。
次に、レイアウトの置き場所を考えますと、部屋を専有する場合でなければ、分割式レイアウトということになります。
一般に分割式レイアウトというと、レイアウトセクションという、サークルなどで複数のセクション(モジュール)を持ち寄って、皆で楽しむために、一定の規格が有ります。とくに隣同士のセクションが線路の位置を合わせておかないと組み立てることができません。従ってそれ用のパネルサイズが決められています。
しかし、今回は個人で作って楽しむものですから、そのような制約は有りません。
一方で、重ねておけるような工夫をしないと、折角分割式でも、専有面積が減りません。
いろいろ調べた結果、市販品でアクリルケースに入れて重ね置き出来るものをみつけました。
「ねくすとショップ」
ただ、現在この製品はホームページから消えています。
この写真のように重ねますと転倒の危険が有るため、だいたい三段くらいで、2列に並べます。合計六個に分割できます。
そこにレールを実際に置いていきます。レールはカトーのものを使いました。阪神電車は日本最初の都市間高速鉄道なので、カント付きの複線です。
車両も置いているのは、追い越し線のある駅の長さを決めるためですが、やはり雰囲気の確認も有ります。
この作業で重要なのは、勾配を決めることです。単なるエンドレスではなく、折り返した形なので、高架線路が必要ですから、そこに上り下りする勾配が有ります。しかし土地(場所)が無い中なので、急勾配になります。すると模型車両が上れなかったり脱線したりするので、これをあらかじめ解消するためです。
実際にくみ上げて試運転を行います。
ところが、分割式レイアウトの宿命である、組み立て解体のところで、継ぎ目をどうするかが問題となりました。(続きます)