ネオワイズ彗星(2020F3)は、2020年のコロナウィルス騒ぎの真っ只中に現れ、最大0等級まで明るくなって、長く伸びた尾が世界を騒がせました。しかし、日本は異常な長梅雨で、特に関東地方は7月の雨の降らなかった日は1日だけでした。
遠出もままならず、筆者は横浜の自宅から雲をうらめしく眺めながら、それでもわずかな雲の切れ目から撮影して、「存在写真」を残すことができました。
雲の切れ目からというのは、周りの星も見えないので、彗星の導入もままなりません。そこで前回お知らせしたような方法で「StarsPhoto」を使って雲の向こうにある彗星に狙いを定め、あとはインターバル撮影で雲の流れる中、彗星の写った写真を選び出したものです。
2020年7月19日 19時58分〜20時00分 横浜市戸塚区 5枚合成
Nikon D810A+Ai AF Sニッコール70ー300/4.5-5.6(70mm) 露出4秒 F5 ISO800
PhotoShopにて合成、左端をトリミング=100%サイズ
2020年7月21日 19時43分
Nikon D810A+Ai AF Sニッコール70-300/4.5-5.6(70mm) 露出4秒 F5 ISO1000
PhotoShopにて合成、トリミング=100%サイズ
2020年7月31日 19時51分
2020年8月2日 20時05分
Nikon D810A+Ai AF Sニッコール70ー300/4.5-5.6(165mm) 露出8秒 F6.3 ISO1000
気がつけばもう彗星は地球から離れ、5等級にまで減光していました。
日本では多くの天文ファンが落胆する天気でした。しかし、雲の向こうにある彗星を「StarsPhoto」と執念で追い続けることはできました。