さそり座は夏の星座ですが、今の季節では明け方、東の空から昇り始めます。
朝焼けとさそり座、夏の銀河が撮影できることを期待して神奈川県城ヶ島に行きました。
加えて今日は満月です。普通は星の撮影には邪魔なのですが、明け方は月が西に傾き、前景になる城ヶ島の海岸を照らしてくれると思いました。
実際に行ってみると、やはり月が明るすぎて銀河が全く見えませんでした。。前景に考えていた馬ノ背洞門は満ち潮と荒波で近づけず、代わりに崖上の遊歩道から馬ノ背洞門を見下ろす展望台に三脚をセットしました。これはこれで気に入った構図になりました。
5時25分
NikonZ6+NIKKOR Z 14-30mm f/4 S(19.5mm)
露出10秒 f5 ISO1600
上記写真を最後とする11秒間隔140枚を「Sequator」で星固定で合成。残念ながら銀河は一枚撮りと大差無し。
同じ画像を星の軌跡で合成。
最初に構図を決めた時のコマです。まださそり座が昇る途中なのでこの後どう昇っていくのか不安でもありますが一度決めたら動かせませんからタイヘンです。
4時04分
月明かりで空が明るくて、強風が吹き荒れて、露出も10秒でしたがなんとか夏の銀河が映ってくれたようです。左に見える明るい星は明けの明星です。動画ではさそり座と共に昇ってくる夏の銀河も見えます。
撮影した遊歩道は満月が照らしていました。
遠くに伊豆大島も見えます。
馬ノ背洞門が月に照らされてよく見えます。波も荒いのがわかります。いつもなら見える砂浜や岩場が満潮で水面下です。城ヶ島では6時が満潮でした。しかも満月は大潮です。ちなみにこれらの写真はZ6がタイムラプス撮影中に、Zfcで撮りましたが、強風であおられてブレています。
Zfcで撮ったさそり座。結構健闘しています。
5時17分
NikonZfc+NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR(17.5mm=換算26mm)
露出15秒 f4 ISO1600
実はこの日城ヶ島まで行ったのはもう一つ目的がありました。以下次号;)
追記
星の軌跡を示す「比較明合成」ですが、フォトショップで行うと変な縞々が全面に写る現象があって困っていました。
調べてみるとこのような現象は各所で起こっていて、原因はRAWデータの現像時にレンズ補正、特に歪み補正をすると起こるというものでした。
そこでレンズ補正をオフにして合成しようとしましたが、使っているNIKKOR Z 14-30f/4の歪み補正はオフにすることができません。これは最近の各メーカーの特にミラーレスカメラ用のレンズは、小型設計のためディストーションが大きく、電子補正前提で設計されているため自動補正をオフにすることができないためです。少なくともAdobeはメーカーと提携しているようでそういう仕様です。
仕方なく、背景を抽出してぼかしをかけて星と再合成して誤魔化してみました。何か解決方法を探さないと釈然としませんが。