暑い終戦記念日でした。
この日土星が衝(しょう)になりました。衝というのは、太陽と地球を結ぶ線の反対側に惑星が並ぶ現象です。これが起きた時に南中する時刻が午前0時になります。衝自体珍しいことではないのですが惑星が最も大きく見えるタイミングであり、大きさの変化の激しい火星はこの時を「火星接近」として報道されます。
土星の場合、もともと遠いのであまり大きさの変化はありませんが、土星の輪が本体よりも明るく見える現象が見られます。これを衝効果と言い、微粒子に正面から光が当たると明るく輝くハイリゲンシャイン効果によるものではないかと言われています。
横浜は、強烈な南風が熱風のように吹く中、望遠鏡がブレまくってシーイングも悪くて薄雲も出て、とても撮影に適した天候ではありませんでしたが、土星の衝を撮影しました。
撮影はいつものような撮影回数をこなすことができないので1セットだけです。
2022年8月15日(UT:15日) 横浜市戸塚区
シーイング2/10、透明度2/5
望遠鏡: セレストロンC11(28cmシュミットカセグレンF10)、Skywatcher AZ-EQ6GT赤道儀
カメラ:ZWOASI290MM(L、R、G、B)、ニコンEiC16=F34
キャプチャーソフト:FireCapture v2.7.1(Win)
画像処理:AutoStakkert_3.0.14(Win)スタック、ステライメージ7(Win)最大エントロピー法、シャープ、RGB合成、LRGB合成、フォトショップ(Mac)、色、トーン調整
(RGB各)露出15msec、ゲイン400、約3000枚>30%約900枚、x1セット
(L)露出15msec、ゲイン360、約3000枚>30%約900枚、x1セット
23時56分(JST)
先日の衝になる前の土星を並べておきます。輪の明るさの違いがわかりますか。
2022年7月31日01時14.5分(JST)
おまけで木星です。ひどい写りですが記録ということで。
(RGB各)露出10msec、ゲイン380、約3000枚>30%約900枚、x1セット
(L)露出10msec、ゲイン360、約3000枚>30%約900枚、x1セット
24時07分(JST)