naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

「あるある」ないない

フジテレビ系列関西テレビ制作の「あるある大事典2」が打ち切りになりました。

ここのところ新聞テレビでたたかれましたから、ご存じの方も多いでしょうが、どんな番組か知らないかもしれませんね。基本的には「健康」「ダイエット」などをテーマに身近にある食材や器具などを見直すというものでした。

今回槍玉に挙がったのは「納豆」がダイエットに良い、という番組でした。筆者は実際にこの放送を見ていませんでしたからわかりませんが、納豆の成分がダイエット効果があるという説と「実証実験」が紹介されたそうです。そしてなんと納豆の売り上げがある店では数十パーセントも跳ね上がったそうです。実際近所の店でも売り切れが相次いだようです。

問題になったのは、この「実験」が捏造であった点、学者の話がねじ曲げられていた点です。この番組の基本スタイルは、ある説(「学説」ではなくても)を実証するために実験を行うのですが、実験母数の小さい数人の実験で、しかも測定誤差もつきまとうもので、その証明を行うという、かなり無茶なものですから、捏造というか演出でもしなければやってられないのでしょう。強引な実験説明に思わず苦笑いしてしまう番組なのです。

だから突然「捏造」とか言われても、いままでがいままでだったので、なにをいまさら?という感がまぬがれなかったのですが、大騒ぎになって、打ち切り処分にまで発展しました。

他局でも、同じ制作会社が作った番組の捏造騒ぎで打ち切りがあった様です。
しかしこの手の番組は、視聴者側であっても、「実験」などの部分は「演出」であるのは当然と思わないと、毎週制作する番組の中では統計処理できるほどの実証実験などできるはずも無いと思うのですが。

それよりもこの番組が食材に対しての目を視聴者に向けさせた功績は大きいと思います。いままでも花粉症に「ヨーグルト」が効く、と言う回を見ましたが、花粉が胃から吸収されるからアレルギーが起こるので、胃の粘膜を丈夫にするためヨーグルトを食べよう、というなんとも三段跳び論法でしたが、それでも翌日にはヨーグルトは品切れでした。でも良いじゃありませんか。花粉症に効くかどうかは別にして、ヨーグルトは健康に良いのですから、食べなかった人が食べるようになるだけでも。
他にもこの番組は「さらさら血、どろどろ血」「ポリフェノール」「マイナスイオン」(これは大嘘)といった流行語を生み出し、トマトや人参、ココアやワインの効能を面白く取り上げてきました。

ということで面白番組であった「あるある大事典」「2」は不幸な形で終わりました。
もうちょっと日本人もテレビの見方を考えないと、嫌な世の中になってしまうような気がするな。