naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

地上の星(2003)

地上の星

中島みゆきの「地上の星」が一位になったらしい。一位って何が根拠だか知らないが、発売以来二年の曲がなるのはすごいこと。

筆者は一年前からカラオケで歌っているのだが、当初は何それ?という反応が多かった。この前のNHKニュースではサラリーマンがカラオケで歌うトップらしい。NHKの紅白歌合戦中島みゆきが歌ったのがトップになった要因らしいし、そもそもこの曲がNHK「プロジェクトX」の挿入歌だったので、NHKはニュースの扱いも大きい。筆者は同じ中島みゆきが歌うエンディングテーマ「ヘッドライト・テールライト」の方が好きだが。

この曲はNHK「プロジェクトX」のイメージで作ったものだそうだが、歌詞がこの番組にぴったりでその点で中島みゆきの才能が光る。NHK「プロジェクトX」は、日本で成し遂げた世界的業績を取り上げる番組であるが、やはり日本の工業、製造業の起死回生のプロジェクトの成功例が印象深い。ソニートランジスタラジオ、トヨタのクラウン、ホンダのCVCC、ビクターのVHSビデオ、コニカのAFカメラ・ジャスピンコニカ、などの開発エピソードが丁寧に語られる。(こんなにドラマチックなはずはないと思いながらも)

自分の仕事を思うと、予算が付かなかったり、事業部を廃止したり、また、試作品を三人で設計した、うまくいかなかった開発がひょんなきっかけで出たアイデアで解決した、など同じだなあと思う反面、こういう例は「大成功」の例であって、全然違うなあとも思う。この番組を見て、自分も同じようにできると思うのは大きな間違いだ。だがそんな夢も見たって良い。そこが中年サラリーマンにじわじわ人気が出た理由だろう。

日本のマスコミはどうも絶滅とか無くなるとかになるととたんに持て囃すようになるので、日本の製造業も、オオワシとかクジラと同じように思われているのかもしれない。

1月17日は阪神大震災のあった日だが、だいぶ扱いが小さかったように思う。だが今、被災した方の苦労は、震災の上に、もともとあった製造業の苦悩が積み重なっているものだという報道があった。その通りかと思う。だが、神戸が再生できないと、近く起こる東日本での大震災後、日本は完全に立ち直ることが出来ないことになってしまう。神戸のことは、日本全体のことと考え、対応して欲しい。自分は成し遂げられそうにない「プロジェクトX」を、多くのところで成し遂げて欲しい。それとももう日本では「プロジェクトX」は無くなってしまうのだろうか。

2003.1.17