naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

写真展報告

以前予告していました「横浜四大学連合写真展」が先週行われました。
こちらのブログを見てお出でいただいた方もいらしたようでありがとうございました。

先週の神奈川は大変良い天気で、しかも暖かな日和でしたので、朝から鎌倉七里ガ浜を散策してきました。
富士山がきれいに見えて良かったです。
ただ前日、竜巻を伴う豪雨でせっかくの紅葉が散ってしまったのは残念でした。本当は北鎌倉の明月院などに行きたかったのですが止めてしまいました。

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その後、写真展会場である横浜関内の市民ギャラリーへ行って、学生さんの写真を拝見しました。
数年前には苦言もあったのですが、学生さんが精進しているのか、こちらが丸くなったのか(笑)今回は良い写真が多く見られ楽しませてもらいました。数年前までの「セルフポートレート」のような自己陶酔型の写真が減って、もっと見る人のことも考えたきれいな写真が多くなっていました。


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雰囲気としては自分の学生時代、1980年ごろの写真に近かったので、筆者にも既視感があったのかもしれません。写真にも、ファッションと同じで、はやり廃りがあって、それは筆者の独断的考察では、今の学生たちの親が、筆者世代だからではないかと思います。
筆者が写真を始めた頃は、70年代の続きで、カメラ雑誌の入選写真は、カチカチのトーンとざらざらの粒子、傾いた構図という訳の分からない写真が多かったのですが、1980年頃から徐々に変化が始まり、筆者は前田真三入江泰吉、緑川洋一の写真が広く認められて行く過程を見てきました。
しかし、その後バブル期以降は、セルフポートレートをはじめ、ラフな写真が感性の名を元に台頭しました。筆者はこれが嫌いなので学生写真もこれを模倣したものばかりでがっかりしたものです。


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反面、別の見方をすれば、今の世相を反映して小さくまとまってしまったかもしれません。
筆者もその傾向があり、その批判には反感も持つのですが、ゲージュツを標榜する人には物足りないでしょう。
学生さんにはもっとのびのび学生生活を楽しんでほしいのですが、それを許さない社会にしてしまったのは大人の責任です。でも本当はこんなときだからこそいろいろ学生生活を送った方が就職活動には有利なのですがね。

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自分の子供を写真に撮っていくと気付くのは、本当の写真の力は「記録」「記憶」の定着にあるということです。このOBは子供が産まれてから毎年子供の写真を出していますが、10-20年後に集大成を見てみたいです。

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筆者の写真はこのブログにも出したものです。
学生の写真展でもあるのでOBは端っこに出させてもらうつもりでいますが、今回はどういうわけかOBスペースを大きくとってくれたようでした。しかし当方は幅が無いということで縦にレイアウト指定したのですが、他校のOBが一列に並んで出しているので、こんなに広かったら横に並べたかったですね。なんだか変な写真もあったし。


学生のカメラは一眼レフデジタルカメラが多くなったようです。価格がこなれてきたからだと思いますが、写真表現のために必要な機材というのはどうしてもありますので厳選してほしいと思います。一方でフィルムカメラを中古で購入したり親から譲ってもらったりして大事に使っているようです。こういう写真表現も廃れないで続いてもらいたい反面、デジカメでも白黒表現は出来ますし、むしろそれを超えた表現方法を今の感性で磨いてきければいいなと、これは筆者も含めて押し進めるべき課題だと思います。

この写真展が終わると年末です。いやー早いですね。