終戦記念日でした。原子力は人間が手にしない方が良かった「火」なのか、考えさせられる年になってしまいました。
この日の未明、ひさびさに透明度の良い空でした。
光量が十分ある、S/Nの良い画像が得られました。これによって色合いが良い、低ノイズの写真となるだけでなく、ピントも合わせやすくなります。シーイングは並でしたが、コンポジット、画像処理で改善されます。
この日の木星は、大赤斑の裏側でした。復活したSEB(南赤道帯)が複雑に活動している様子が見えます。NEBと明らかに違う色合いで、緑色を帯びた褐色です。永続白班の下にある赤い点が印象的です。
撮影日:2011年8月15日
露出時間: 動画約45秒(30フレーム/秒)
撮影場所: 横浜市
望遠鏡: セレストロンC11(28cmシュミットカセグレン)、ビクセンアトラクス
カメラ: ニコンP4、MOV、ニコン アイピースNAV-10SW+EiC-16
画像処理:コンポジット(約1500枚コンポジット)、ラプラシアンフィルター=Keiths Image Stacker、最大エントロピー法、マルチバンドシャープ=ステライメージ5
シーイング 6/10、透明度4/5
3時35分(JST)f=47.3mm
4時10分(JST)f=47.3mm
この日の夕方、下の長男の夏休みの自由研究に夏に見える星雲星団をスケッチすることにしたので、少しでも空の暗い所へ行ってみようということになって、車に当方のシュミカセ、赤道儀をロフトから下し車に載せました。これだけで大仕事です。
しかし、この日の天気予報は、情報が錯綜し、晴れだったり曇りだったりでした。富士山、伊豆に行きたかったのですが、山沿いは雷雨の可能性も高く、三浦半島突端の三崎に行ってみました。
夕日のころまでに、南に畑が広がりその先に海が見える場所を見つけて、天気もまあ上々で、食事に行ったのですが、戻ってみると完全に曇りでした。もともと満月だったので写真の撮れる状況ではなく、スケッチさえ撮れればと思ったのですが、その満月さえ雲の中に消えています。
諦めざるを得ませんでした。
今年に限らず、猛暑の昨年くらいから、日本の夏空が変わってしまったように思います。
昔の夏空のイメージは、日中真っ青な空に白い雲が浮かび、それが入道雲になって夕立が降り、夜には上がって星空が広がる、というものでした。
最近は、昼の酷暑のときも雲一つない青空、というより、まとまった雲はないが、全体に薄雲が広がり白っぽい空で、局地的に降る雨は集中豪雨で夕立というにはほど遠い。夜にかけて雲が広がり、気温湿度が下がらず熱帯夜のまま夜が明ける頃、また薄雲を通して夏の日が差す、というかんじです。
なんだか、もやっぽい、湿っぽい天気です。
もっとからっとした夏らしい天気にはもう戻らないのでしょうか。