金星日面通過2012年6月6日
5月21日に言わずと知れた「金環日食」がありましたが、これは小学生でも知っているように「太陽を月が隠す」現象です。で、今回6月6日は太陽面を金星が通過する「金星日(太陽)面通過」があったわけです。この表現で行けば、金環日食は「新月日面通過」だったわけで、立て続けに太陽面を月と金星が通過したわけです。星占いなら吉なのか凶なのか知りませんが。
ということで、金星日面通過の顛末を書いておきます。
可能性は西!と、どこまで行くか迷いながら11時横浜自宅を出発。
新東名を初めて走りました。途中雨もありましたがこれも想定内。
浜松SAで当初様子見のつもりでしたが思った以上に雲が厚そうなのでさらに西進。
東名に戻り、上郷SAに3時すぎについて車中泊しました。
車がフリードスパイクで180cmの身長でものびのび寝られるため朝起きたら6時過ぎ;)。
曇りで、岐阜方面には晴れ間が見えていたので期待して待っていましたが結局第1,2接触時間になっても雲は取れず、数人いた天文ファンもがっかりでした。
その後晴れる予報でしたが、待っていられずさらに名神を西へ向かいました。
尾張一宮PAにつくと快晴でした。
東側は水田で絶好地で、すでに大勢の天文ファンが陣取っていたため、駐車場で撮影開始。
はじめからここまでくれば良かったと思いました。
自分は出遅れたので焦っていましたが、一般客はたむろしている集団よりもこちらの方が気安いようで、何人もの人に話しかけられPST+ニコンNAV-10SWをお見せました。
筆者にとって金星日面通過は前回2004年は悪天候で見られず、初めてでした。
太陽黒点もいくつかありましたが、明らかに黒さが違う真円が穴のように太陽面にあるのは奇異な光景でした。見られなかった人には申し訳ありませんが見に行った甲斐がありました。
望遠鏡はPSTにニコンアイピースNAV-10SWですと広角視野内いっぱいに太陽が見えて、金星も大きく見えるので迫力が有りました。写真は太陽撮影と同じ方法で、コンポジットではなく一発撮りを意識して撮りました。もっとも日食と違い、金星の動きはゆっくりですからコマ数を撮っておいても良かったかもしれません。
撮影条件:RAW、ISO400、1/250秒、PhotoshopCS5による画像処理
望遠鏡:「P.S.T」(口径40mm、Hα)、ポルタ経緯台
カメラ:ニコンD7000、NAV-17.5SW+TSA-1+NSA-L1
基本、天頂が下。
場所:名神高速道路尾張一宮PA
9時12分(JST 以下同)
9時36分
10時42分
もうひとつ、今回はビクセンED80f(D=80mm、f=600mm、息子所有)で直焦撮影です。対物前には40mmに絞ったキャップとND4.0(1/10000)を付けました。ですから口径40mmF15として使ったわけですが、さすが天体望遠鏡、良く写りました。
撮影条件:RAW、ISO100、1/8000秒、PhotoshopCS5による画像処理、トリミング
望遠鏡:ビクセンED80Sf(口径40mmに絞る、焦点距離600mm)、ポルタ経緯台
カメラ:ニコンD7000
基本、天頂が上。
9時29分
尾張一宮から横浜まではナビで約5時間。帰宅時間を考え、残りの観測は帰路の途中でと思い、晴れ間を追い越さないように、途中、新城(しんしろ)PAでも観測、晴天です。
場所:東名高速道路新城PA
12時19分
12時28分
同じ画像を等倍トリミング
浜松も良さそうなので、第3第4接触は、新東名浜松SAに行きましたがこれが裏目。ちょうど雲の中でして、あわててその先の掛川PAまで行きました。
場所:新東名高速道路掛川PA
13時20分
13時26分 雲が出て来た。
しかし、運の悪いことに第3接触のそのときに雲に覆われてしまい、雲の合間に出て来たときは第4接触直前時刻でした。
13時31分
13時43分
最後の瞬間はPSTで撮ろうと、望遠鏡を交換するとまた雲が来てしまいました。雲間から再び出たときにはもう金星が見えません。
あきらめて記念にPSTで撮りましたが、後で見るとわずかにまだ金星のくぼみが映っていました。
13時46分12秒
結局横浜自宅には16時すぎでした。久々に若いころのつもりになって長距離を走って疲れました;)。
はじめて18.4km/リットルの高燃費をたたきだしたホンダフリードスパイクハイブリッド。
掛川PAにて。