naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

原点(1999)

原点

先日、会社の知り合いと待ち合わせて、新宿にある天体望遠鏡ショップ、Newtonへ行ってみた。ここへは初めて行くのだが場所は超高層ビル街のとなりでありながら、いきなり下町風情の一角にある。少し前に地上げで問題になったのはたしか都庁の先だったと思うがこの辺りもそうであったのではないだろうか。この日、Newtonは特価品セールで中古品や展示品が定価の半額くらいで売られていて、狭い店鋪は人がいっぱいであった。この店はミード(アメリカの望遠鏡メーカーで、以前工場に行ったことがある)の直販店でもあるが、ミードだけでなくセレストロン、高橋、ビクセンなどの望遠鏡が所狭しと置かれ、またはやりの冷却CCDやデジタルプリント機がおかれていた。アメリカンサイズの大口径接眼レンズなど小物もあって、ついぐらっと・・・、あぶないあぶない;)。

知り合い二人は朝早くに来て、現品限りの超特価品を狙っていたのですが、ちょっと手違いがあって、ひとりが狙っていた冷却CCDオートガイダーが手に入らずむくれていた。結局がまんできずに新品を買っていたが。もうひとりは宮城蔵王から長期出張で手伝いに来ていた人で、空の暗いかの地で星を見るためはじめての望遠鏡を買いに来たのであった。結局こちらはセレストロン20cmシュミットカセグレン+ビクセン赤道儀を99800円で買った。これにテレビューの広視野接眼レンズ(25mm、15mm)などを選んだのは僕のアドバイスでもあった。うーん、これはいい買い物だ。なんだか自分のことのようにうれしい。

望遠鏡は言わずと知れた光学機器の最古参であるが、なぜか誕生直後には星の観察に使われている。光学機器も数々あるが天体望遠鏡程実用的でない機械も珍しい。使用目的だって星を見るだけである。顕微鏡みたいに医学に役立つわけでなく、カメラのように報道や芸術に寄与することもない。測量機のように家を立てたり自然破壊することもない。ましてや今の光学機器の最先端、半導体、液晶露光装置や検査装置のような実用一辺倒の機械とは全く違う。でも、ハワイのすばる望遠鏡ハッブル宇宙望遠鏡はまさしく現代の最先端光学機器だ。

天体望遠鏡との出合いは、今いる会社に入ろうと思った原点だった。さらには、カメラを買って写真を撮ろうと思ったのも、星が原点だった。

奇しくも?1999年7月からこのホームページを公開するわけですが、これから始める時に、原点というのはなかなかいい表題でしょ?かつて写真部の展示会も原点という表題でした。

では、これからよろしく。

1999年6月30日