naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

プラネタリウム(2003)

プラネタリウム

池袋サンシャインシティプラネタリウムが、閉館になるという情報を見ていたら、神奈川県立青少年センターのプラネタリウムも2月一杯で廃止されるというではないか。桜木町紅葉坂にある青少年センターは音楽堂や能舞台、図書館などの設備があるのだが、もともとその本館には科学展示コーナーがあり、プラネタリウムアマチュア無線室、天文台がある。ここが3月から改装工事になり、これらの設備が廃止されるのだ。

筆者は小学校4年で、ここにプラネタリウムを見に連れていってもらって、小学五年、六年では、毎月友人と通った記憶がある。ここの解説員になりたかったくらいで、解説の内容も覚えていたくらい楽しみだった。展示コーナーでも、惑星の引力(同じ大きさの球が、各惑星上での引力によって質量が違う)や車のエンジン構造、ロボットなどが人気があった。天文台では木星の観測をして、もしかするとこの記憶が就職先まで決めることになったかもしれない。

名残を惜しんで、今日、30年ぶりに行ってみた。

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40年前に出来たプラネタリウムは、三代目。星の色は昔はなかった。渋谷にあった五藤プラネタリウムと同じ五藤光学製。

昔は投影時間には行列が出来て、次の回まで見られないこともあった。今回は空席も多かった。でも入場料大人100円、20歳未満50円、高校生以下無料!!。これで説明員が毎回肉声で解説するのだ。

 
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屋上の天文台は、ドームの中に口径20センチの屈折望遠鏡が入っている。この望遠鏡は五藤光学製だった。実は今までこの望遠鏡は日本光学製だと思っていた。今日初めて気がついたのだが、大きな;勘違い。

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今はみなとみらい地区を見下ろす位置にあるが、老朽化は激しく、古さは隠せない。
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でもなんだか特撮もののロケに使われそうな建物。

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このパンフレットを集めるのが楽しみだった。毎月プラネタリウムの解説テーマが変わるので、パンフレットも毎月変わる。改装計画時にはまだプラネタリウムの廃止は決まっていなかったようであるが、最後のパンフレットには「40年間ありがとうございました」も文字が。
ついつい感傷的になってしまうが、しかし、今回行ってみて、以前のような子供の活気がなく、これでは廃止もやむを得ないとの感想を持った。展示物が筆者の子供の頃のものまで置いてあるのは、ノスタルジックではあるが今の子供には古く感じるだろう。また横浜には横浜こども科学館があって、同様な施設でありながらプラネタリウムと別に入場料を取る。

青少年センターが、戦後の子供の科学教育を目的として、格安に提供していたわけだが、その使命は終わったということなのか。筆者の思いは、これからの日本の「復興」こそ今の子供たちにもっと科学的探求心を付けてもらいたい。公害、不況で日本での科学の威厳は落ちてしまったが、中国の台頭を目にし、そこの若者(単なる労働者ではない)のバイタリティ、科学的意識の高さを見ると、日本に対しては暗たんたる思いになる。今こそ子供に真の科学の魅力を感じさせるような施設が必要だと思うのだが。

2003.2.15