naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

廃線予定(2003)

廃線予定

鉄道の廃線跡を散策する変わった;)趣味のマニアな人もいるが、JR発足以降、急速に進んだローカル線廃止は、そのほとんどが地方鉄道であった。都市部では、貨物線の廃止が主で、横浜にも多数見られたが、旅客線は伸延こそあっても、廃止というのは見られなかった。

横浜の中心部を走る東急東横線は、渋谷-桜木町(1926年〜)の路線で、高島町-桜木町は1932年に開通したから、70年の歴史を持つ、都市間路線だ。当時は横浜の中心部でもあった桜木町、野毛、伊勢佐木町へのアクセスを競って、国鉄京浜東北線と同時に開業した。

戦後、現・横浜駅がデパートを軸に発展していったのと対照的に、桜木町地盤沈下は激しく東横線に限って、横浜-桜木町間はまさしくローカル線であった。というのも桜木町から関内、山手への伸延計画があったにも関わらず、国鉄根岸線の伸延により東急はその先が閉ざされたからである。横浜スタジアム伊勢佐木町、中華街などの復権、隆盛の恩恵は無かった。

時は流れ、2004年1月31日に横浜-桜木町間が廃止される。都市中心部の廃止線というのは珍しいことだ。
しかし、東急にしてみれば、根岸線により閉ざされた横浜港中心部への乗り入れが実現する。この「みなとみらい21線」は第三セクター鉄道だが、東横線が反町から地下に入り、横浜地下新駅を経由して横浜元町まで乗り入れる。実はもともとこの伸延も、はじめ横浜市営地下鉄本牧延長にはじまり、「みなとみらい」計画により、今度はJR横浜線の乗り入れになる話しだったものが、結局東横線になった。裏ではいろいろなことがあったに違いない。

すでに「みなとみらい21」線(相互乗り入れの相手方)の新型車も完成し、工事も最終段階である。東急も手狭な横浜駅が新しくなるうえに旅客増を狙って特急運転も始まっている。

こうして誰にも省みられることも無く、ひっそりと70年の生涯を閉じようとしている駅がある。

追記
高島町-桜木町の高架下は25年前ごろから落書きの名所になっている。昔はアートっぽいものだったがいまはその面影もない。学生時代に、まだアートらしかった落書きを写真に撮っているのだが、それも昔の話になった。

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2003.11.13