naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

天体望遠鏡

天体望遠鏡には、皆さんはどのような印象をお持ちだろうか。
このホームページの一番最初の記事が、同僚が初めて天体望遠鏡を買うと言う話だったが、新しい望遠鏡にはなにか特別な意味を感じてしまう。というのもこの高度な光学器械は、じつに「役に立たない」器械なのだが、しかし、人類が光学機器である望遠鏡を発明して、最も早い時期に行ったことは、敵を見つけることよりも、先に、星を見ることだった。

それは遠く目には見えないような先にある星に対する、好奇心からだったに違いない。その好奇心が、望遠鏡を見ると、疼くのだ。

筆者は、もう20年、同じ望遠鏡を使い続け、連れ合いよりも永い付き合いだが、訳あって、二号も入手することにした。それも中古で。

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ミード製、シュミットカセグレン25cm、LX200である。惑星観測用に大口径の望遠鏡が必要?になり、家庭の事情からあまり大型の望遠鏡は置けない為に、サイズ的に最大の望遠鏡を選んだ結果、カセグレン系、つまり、反射鏡で光線を折り返して、複鏡で再反射して、鏡筒長が半分以下になる、そういう形式の光学系になった。以前、同僚にアドバイスしたのもこの形式の望遠鏡だった。

しかも、自動導入の機能も持っていて、初期セッティングさえ出来れば、あとは楽が出来る。

インターネットで天体望遠鏡ショップをのぞいていたら、この中古品の販売を見つけて、衝動買いしてしまった。始め想定していた国産カセグレン系望遠鏡の鏡筒の予算で、口径が5cm大きい全自動の望遠鏡が入手できたことになる。素晴らしい買い物だ!

数日で宅配便が送られてきた。そのわくわくする感じは、小学校の時に初めて天体望遠鏡を買ってもらったときの気持ちと変わらない。しかしその大きさと重さにがく然とした。予想通り、家のベランダにおいても回転可能なサイズではあったが、そのヘッドの重さは約30kg。まあ登山ザックの重さを思えば、充分持てる重さと考えていたが、甘かった。背負うことの出来ないユニットを前に抱えるだけで腰をやりそうになる。二階に運ぶのも一人で出来ない。前の持ち主が手放したわけはこのためであったか。

もうひとつ、シュミットカセグレンが「じゃじゃ馬」と言われ、敬遠される理由は、極小鏡筒設計の為に、光軸が狂いやすく、また温度変化にも敏感なことである。この時期の寒さでは、長時間外に放置してからの観測になるが、木星の出が夜半なので、ちょうどよい。光軸はメーカーメンテナンスされており、極上の調整がされていた。

冬の寒さと、悪シーイングでなかなか真価が確認できていないが、雲間から木星土星を堪能した。これから楽しみが出来た。

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木星
2005.2.12 2時35分
25cmシュミットカセグレンF10+N社7mm接眼レンズ+ニコンE990
1/4秒、150枚コンポジット、画像復元