naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

武漢皆既日食写真

2009年7月22日9時24分56秒(中国時間)
ニコンD300+70-300mmEDVR(300mm)、自作ポータブル赤道儀
ISO200、1/1.3秒、F5.6

ニコンキャプチャーNX=RAW現像、ステライメージ=ローテーショナル・グラディエント、フォトショップトーンカーブ、トリミング

20090722_092456gps

今回の皆既日食は雲がかかってしまったため、外コロナは写りませんでした。
また、太陽活動が極小期にあたるため、コロナの広がりも小さかったようで、紅炎と呼ばれるプロミネンスも少なかったようです。
そのため、以前のメキシコ日食時に行ったようなHDRを施すことはできません。しかし、ローテーショナル・グラディエントというコロナ流線の強調処理を行ってみました。ステライメージという天体写真専用の画像処理ソフトにある機能です。以前はフォトショップで行っていましたが、かなり手間隙が掛かりましたから、ずいぶん助かります。
しかし、画像がノイズで荒れてしまうので、元画像に重ねて荒れを目立たなくしてみました。

先の写真と比較していかがでしょうか。コロナは太陽から吹き出したガスですから、その噴出の流れが見えます。
また、若干彩度を上げたので、プロミネンスも見えているようです。

これらの処理だけでも、雲が一緒に強調されてしまうため、選択ツールで切り分けて、雲のコントラストを落としています。これ以上やるとだんだん疑わしい写真になるので、肉眼で見た印象を優先して強調処理はほどほどにしました。


今回の日食は、陸地ではあいにくの気候だった所が多かったようです。
また海上の船では快晴の所まで移動してみられたそうですが、船を移動する際に方向も転換するため、極軸合わせが狂い、また船の揺れで数秒の露出は難しかったようです。ですから、こちらでも外コロナの撮影は難しかったようです。

追加

露出の違う画像をコンポジットしたハイダイナミックレンジ=HDR画像も作成してみました。曇天のためそれほどの差はありませんが、プロミネンスもはっきりして来たでしょうか。

2009年7月22日9時26分55,56,57秒(中国時間)
ニコンD300+70-300mmEDVR(300mm)、自作ポータブル赤道儀
ISO200、1/5,0.8,1.6秒、F5.6

ニコンキャプチャーNX=RAW現像、ステライメージ=ローテーショナル・グラディエント、フォトショップトーンカーブ、トリミング

20090722_0926555657