この連休も、筆者は無関係ですが、大人しくうちの近くで過ごしていました。
天体関係は遠征に行くこともなく、自宅で遊ぶには惑星観測が最も良いのですが、まだ木星は朝方の東の空なので一度撮影しましたがメラメラのシーイングで話になりませんでした。
そこで過去の撮影写真を、最近流行りの?「Topaz Sharpen AI」で画像処理してみました。
Topaz Sharpen AIは有料アプリで、Photoshopのフィルターとしても使えるものですが、無料で試用することができます。
AIで自動学習した画像のシャープネス向上を行うようなのですが、惑星のような写真にも使えるのかどうか興味がありました。
題材は昨年撮影した中でよく写ったと思われる一枚と、10年前に撮影したVGA動画から作った当時としてはよく写った木星です。
実際にやってみると、夢のようにどんどん細部が浮き上がるのですが、これはないだろうというくらいの超高精細画像も作れます。程よいところで処理を留められるかどうか、欲望に任せていると嘘画像を作りそうで怖さを感じました。
一方、10年前の画像は元々解像していないので、同じような処理をしてもフォトショップでアンシャープマスクをかけた程度の画像になっており、全く無茶苦茶な処理ではないことがわかります。
画像復元として最大エントロピー法やウィナーフィルターなどを使っているので今更それが写真として正しいのかなどというつもりはありませんがこのアプリは自分が自制ながら使わないと危ない感じがします。 AIとはそういうものなのかもしれません。
2020年8月20日21時52.5分(JST) 横浜市戸塚区
シーイング7-5/10、透明度4/5
望遠鏡: セレストロンC11(28cmシュミットカセグレンF10)、Skywatcher AZ-EQ6GT赤道儀
カメラ:ZWOASI224MC(RGB)、ASI290MM(L)、(ニコンEiC16)=F33
キャプチャーソフト:FireCapture v2.6(Mac)
画像処理:AutoStakkert_3.0.14(Win)スタック、Lynkeos(Mac)による画像復元、De-rotation(WinJUPOS (Win))後、 ステライメージ7(最大エントロピー法、シャープ)、フォトショップ(Mac)、色、トーン調整
(L)露出10msec、ゲイン340、5000枚>70%約3500枚、x5セットディローテーション
(RGB)露出10msec、ゲイン380、5000枚>70%約3500枚、x2セットディローテーション
木星
撮影日時: 2010年9月5日0時25分 (JST)
露出時間: 動画約30秒(30フレーム/秒)
撮影場所: 横浜市
望遠鏡: セレストロンC11(28cmシュミットカセグレン)、高橋90S
カメラ: ニコンP4、MOV、デジタルズームx約1.8、ニコン アイピースNAV-10SW+EiC-16
画像処理:コンポジット(約1000枚コンポジット)、ラプラシアンフィルター=Keiths Image Stacker、最大エントロピー法、マルチバンドシャープ=ステライメージ5
シーイング 4-7/10、透明度4-2/5
シャープネス向上用途なら良いかもしれません。
2020年8月29日横浜市戸塚区
シーイング5/10、透明度3/5
望遠鏡: セレストロンC11(28cmシュミットカセグレンF10)、Skywatcher AZ-EQ6GT赤道儀
カメラ:ZWOASI224MC(RGB)、ASI290MM(L)、(ニコンEiC16)=F33
キャプチャーソフト:FireCapture v2.6(Mac)
画像処理:AutoStakkert_3.0.14(Win)スタック、Lynkeos(Mac)による画像復元、De-rotation(WinJUPOS (Win))後、 ステライメージ7(最大エントロピー法、シャープ)、フォトショップ(Mac)、色、トーン調整
(L)露出10msec、ゲイン340、5000枚>50%約2500枚、x3セットディローテーション
(RGB)露出10msec、ゲイン380、5000枚>50%約2500枚、x2セットディローテーション
21時57.8分(JST)
元
Topaz Sharpen AI