naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

蒸気機関車と鉄道趣味(2000)

蒸気機関車と鉄道趣味

表題に出したのをお気づきでしょうが、先日秩父鉄道蒸気機関車に乗ってきました。熊谷まで新幹線で行き、そこから秩父鉄道のSL列車「パレオエクスプレス」に乗り換え、岩畳、川下りで有名な長瀞へ行って来ました。肝心の長瀞は紅葉が全然だめで、今年は紅葉せずに枯れてしまったらしく、また岩畳も期待したほどのスケールではなく拍子抜けでしたので、蒸気機関車がメインの旅行となってしまいました。
秩父鉄道蒸気機関車はC58、ローカル線を走った旧国鉄の機関車を動体保存したものです。テンダー型蒸気機関車の中では小型の形式ですが、秩父鉄道のようなローカル線にはよく似合います。

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ところで皆さん、蒸気機関車の牽く列車に乗ったことはありますか。実は僕は初めてでして、もちろん家族も初めてだったのですが、珍しさもあって窓を開け、汽笛や煙の匂いを楽しみました。ですが乗っている分にはゆっくり走る普通の列車でして、やはり蒸気機関車の良さは外から見るのがよいようです。

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「踏切注意」の標識も汽車から電車に変わったように、今や汽車は博物館で見るようなものですが、「トーマス」や「やえもん」などのおもちゃや絵本で子供も蒸気機関車は相変わらず人気です。でも実在の蒸気機関車はやはり別物で真っ黒な図体が子供には怖く見えることもあるようです。

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鉄道趣味の世界ではやはり蒸気機関車は最高のものとされていますが、世代によりその感じ方は違います。年配者はSL廃止の前(1975年以前)の若い頃に追い続けた蒸気機関車の懐かしさが最高のものとされ、今走っているのは、そのころの記憶を呼び起こすものとは言え、それ以上のものではないのです。

SL廃止後のファンはノスタルジックな機械としての魅力を蒸気機関車に感じるものの懐かしいものではない。すでに以降の世代の中でも、「ブルートレイン」世代、「新幹線」世代などに分かれていてひとかたまりではないのですが、やはり年配者から見るとリアルタイムの蒸気を知らない世代として「本当の」鉄道ファンとは思えないようです。

で、僕はどうかと言いますと、ちょうどその中間世代なのです。鉄道を趣味として自覚した中学生の頃には雑誌に盛んに廃止目前の蒸気が載っていましたが、自力で撮影に行くことが出来なかったので(カメラもないし)、やっと大学で自由に旅行できるようになる頃には蒸気はなかったのです。このHPにもありますように阪神電車を見続けた変わり者ですので、蒸気世代も知っている分、鉄道趣味に対しては劣等感のようなものを持っています。

ですが今回乗ってみて、レールのジョイント音を聞いていると、僕は蒸気だろうが電気だろうが、ともかく鉄道が好きだなあと思った次第です。その血は着実に子孫に受け継がれているようで;)よろこばしいことです;)

2000年12月2日