naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

21世紀(2001)

21世紀

新年おめでとうございます。

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あえて「21世紀」というマスコミだけが騒いで実感が湧かない表題にしたのは、逆に言うと21世紀に対する期待がとても大きかったから。

21世紀と言えば、鉄腕アトムだし、エアカーやロボットが町に溢れていなければならなかったからだ。手塚治虫は、漫画の中で21世紀になってもヒゲオヤジやシブガキが下町に住んだり下駄を履いたりしているのは読者が取っつきにくくなるからだと言っていたが、現実にその頃から比べて大きく未来化した部分と全く変わっていない部分、むしろ逆行した部分があり、手塚治虫の予言は正しかった。

逆行した部分の最大箇所は人間の心の荒廃だ。年末年始の事件の数々。理由もなく奪われる命。発狂した新成人。今は「世紀末」ではない。

若者を取り上げるときマスコミは「突出した」人間でなく「まともな」人間ばかりを取り上げて、世の中の平均若者像がこうであると情報操作して欲しいくらいだ。ここ10年のテレビドラマに、いかにホームドラマが少なく、「異常な」ドラマが増えたか。

科学は人間の心を豊かにするものではない、という。しかし科学は人の感情を操作する物質も解明したし、遺伝子操作が可能にもなった。間違えるととんでもないことになるところまで来ている。「自由」なままでは人間はどこまでも暴走するだけなのか。それでも「独裁者」は必要ないのだ。

21世紀は実はこれから100年ある。焦ってはいけない。しかし手遅れにならない内に。

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新年から随分多くの方に見ていただいています。何か新年らしい一言を、と思っている内に正月が終わってしまいました。そしたらいきなり暗い話ですみません。いい題材がなかったものですから焦るばかりで。

ですけど、今年もよろしくお願いします。

2001年1月8日