NikonD300です。
先月、突然我が家に来ました。
中古カメラを買い取ってもらおうと訪れた販売店のアルバイト店員が、自分と同世代で、Aiニッコール85mmはいいね、とかFE2も持ってた、とか話しているうちに、身の上話になって、諸般の事情でいまはアルバイトだとか、店長はじめみな年下で、このカメラの良さがわからないとか言い始めて、気がつくと自分はD300を買っていました。^^;
D200は、良いカメラだったのに惜しかったのですが、D300が全てにわたり優れているとみて、下取りに出しました。そんな人は多いようで、D100から200の性能向上もすごかったのですが、D300に対しては、D3の要素技術も並行して搭載され、ニコン開発設計陣のがんばりが表われています。
ユーザーのほうもデジカメの画像性能が写真の品質に表われてしまうのも経験してしまったので、フィルムさえ入れれば使える銀塩カメラと違い、まんまとメーカーの戦略に載せられてしまったわけですが。
そのニコンD300の実力を試してみましょう。
前回 http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/2007/06/nikond200.html のテスト条件に倣う形で、試し撮りした写真です。
まずは、電車から。
AFニッコール80-200/2.8Dnewですから、ボディ駆動オートフォーカスですが、しっかり追従します。この点はD200と同じです。今回の目玉として51点フォーカスポイントがあります。この写真は中央のポイントで合わせて、あとは「ダイナミックAF」でカメラが自動的に被写体を周辺AFポイントで補足して行く機能を使っています。これがD200では11点でフォローしたものが51点に増えました。キヤノンの最上位機種EOS-1Dシリーズの45点を追い越せたのですが、このクラスに搭載したのはすごいことです。
ちなみに話題の「3DトラッキングAF」、測光素子で画像認識して自動的にフォーカスポイントを動かす機能ですが、こちらは誤認識が多くて使えませんでした。鉄道写真にはうってつけの機能ですが、このような条件では、架線柱や建物などにひっかかってだめでした。
"100%"拡大です。このような写真の見方はデジカメでは当たり前になってしまいました。ステンレスの汚れまでも質感が再現されています。1200万画素の等倍となればレンズのあらも見えてくる訳ですが、それでも写りは良いです。
前回同様強烈に明るくしています。ノイズリダクションのかからない素のシャドーノイズですが、D200と同程度に抑えられ、カラーノイズは見られません。ニコン特有の画質です。
さて、夜景に行きましょう。
今までなら、アンチニコンの溜飲を下げる結果になるところですが、はたして。
夜景は大井町のガードです。
レンズはAFニッコール20mm/2.8Sです。レンズコートは最新ではないので、ゴーストが気になるカットもありました。最新ナノクリスタルコート付きニッコールが欲しいです。
では感度を変えて行きましょう。
ノイズリダクションはノーマルにしてあります。仕様ではISO800以上でリダクションがかかります。
まずISO200
ISO400
ISO800。ここからノイズリダクションがかかります。
ISO1600
ISO3200
一段増感＝ISO6400相当
うむ。満足です。
さすがに超高感度を売り物にしたNikonD3には及ばないでしょうが、標準状態でのノイズリダクションは優秀です。RGBで見るとブルーでもっともノイズが載るので、3200以上ではかなりムラが出ていますが、グリーンの解像度は衰えません。普通、ノイズを消す為にぼかしをかけるので、ディテールが消える傾向があるのですが、巧妙にそれを隠しています。
ただし、星のような点光源にはごまかしはきかないので、ノイズリダクションは切ることになりますが、普通の暗所撮影にはノーマルノイズリダクションで十分でしょう。そこまでNikonを疑わなくても良さそうです。いや、このNRは何か特殊なことをやっているようで、もともとのCMOSセンサのアナログ信号にかけるノイズリダクションはD3でやっていて、キヤノンもそうですが、ニコンD300ではやっていないようです。しかしD300のデジタル信号でのノイズリダクションは、新しい解決策かも知れません。
実際の夜景では三脚を使うので、ISO200で撮りますが、夜景を手持ちでスナップすると今までに無い写真が撮れるのではと試してみました。
すみません；写真は良くないけど可能性があるということで。
（ISO6400、1/15、F4.5 AF-SVRニッコール24-120/3.5-5.6）
