先週日曜日、関東の梅雨明けはまだでしたが、やっと夜晴れたので火星を撮影しました。
2016年7月24日
シーイング 3/10、透明度4/5
火星
画像処理:Lynkeos(Mac)コンポジット、各種強調、復元、Keiths Image Stacker、フォトショップ
露出10msec.ゲイン300、5000枚>約3000枚コンポジット
20時54分48秒(JST)
今週末梅雨が明け、本格的に暑くなってきました。
日中の青空に夜の星空を期待して、望遠鏡を出しました。
しかし、気流というより陽炎がメラメラ、挙句、雲が出てきて夜半前の惑星撮影は不完全燃焼でした。
それでも結構模様が見えており、撮影結果に期待したのですが、以前の色が分離してしまう問題が再び発生してしまいました。
撮影場所: 横浜市
望遠鏡: セレストロンC11(28cmシュミットカセグレンF10)、Skywatcher AZ-EQ6GT赤道儀
カメラ:ZWOASI224MC、(ニコン アイピースNAV-17.5SW+ニコンNSA-L1)=F30
2016年7月29日
シーイング 3/10、透明度3/5
火星
画像処理:Lynkeos(Mac)コンポジット、各種強調、復元、Keiths Image Stacker、フォトショップ
露出10msec.ゲイン300、5000枚>約3000枚コンポジット
21時19分03秒(JST)
画像処理:Lynkeos(Mac)コンポジット、各種強調、復元、Keiths Image Stacker、フォトショップ
露出50msec.ゲイン400、5000枚>約3000枚コンポジット
21時19分03秒(JST)
その後、シュミカセの光軸調整を徹底的に行いました。
光軸が狂っている時にも撮影できればよかったのですが、その余裕がありませんでした。
雲が流れる中で天頂付近のベガを見ながら合わせました。
前日、色ずれが再発したので、光軸を合わせ直しましたが、最も問題なのは、長大な撮影システムを支えるべきドローチューブのガタです。
笠井トレーディング販売のシュミカセ電動フォーカサーは安価で便利なドローチューブですが、クレイフォード機構の摩擦力調整が緩みやすくすぐスカスカになってしまいます。その調整ネジは一本しかなく、何箇所か埋め込まれているセットビスは裏に何もなく機能しません。
調整ネジをかなりきつく締めてもガタが完全には無くならないので、向きを回転させてできるだけガタの少ないところを探しました。
結果として効果はあったようです。
しかし、テスト撮影しようと望遠鏡を出すと、徐々に雲が流れてきて、気流は昨日にも増して陽炎というより川底のようです。
2016年7月30日
シーイング 1/10、透明度4-2/5(雲流れる)
画像処理:Lynkeos(Mac)コンポジット、各種強調、復元、Keiths Image Stacker、フォトショップ
露出13msec.ゲイン400、5000枚>約3000枚コンポジット
19時06分29秒(JST)
火星
画像処理:Lynkeos(Mac)コンポジット、各種強調、復元、フォトショップ
露出10msec.ゲイン327、5000枚>約3000枚コンポジット
20時46分03秒(JST)
画像処理:Lynkeos(Mac)コンポジット、各種強調、復元、Keiths Image Stacker、ステライメージ、フォトショップ
露出40msec.ゲイン393、5000枚>約3000枚コンポジット
21時21分17秒(JST)
土星の写真を見てわかるように、前日のほうがカッシーニ空隙の輪郭ははっきりしていますが、今回のほうが色ずれがなくなっています。
火星の方は本当に川底で、周囲に滲んで見えるのは、各コマでは二重像がゆらゆらと見えているからです。それでも色ずれはありません。
木星は青空の見える中でしたから青っぽいですが意外に良く映りました。
ところで、赤道儀ですが、前回報告した?ように、ニューアトラクスの故障により、これを修理、委託販売することにしました。メカ系は優秀な赤道儀なので買取額は、購入額マイナス2万円、修理額は3万円なので、5万円で今まで楽しめたことになりますからよしとしましょう。(本当は途中故障時の修理額が10万円もありますが。。。)
で、
Skywatcher AZ-EQ6GTを購入しました。
「趣味人」を訪れた時、たまたま展示品特売があったので、前から興味のあったこの機種にしました。
iOptronCEM60赤道儀のセンターバランス型も興味があったのですが、
Skywatcher AZ-EQ6GTは知人が先に購入しており、この方はよく機材を更新するので、今回ももう飽きたのではないかと;)譲る気はないか打診したところ、メインの機種になっているからダメとのこと。それなら安心だろうと思いました。
この赤道儀の最大の特徴は、筆者は「デュアルエンコーダー」と思っています。これはパルスモーターとは別に、軸直結のロータリーエンコーダーを持っており、クランプを緩めて手動で動かした後、GoTo機能を使ってもアライメントが狂わずに自動視準が続行できるのです。他の機種はモータの動くのを待っていないといけません。
(シリーズになっているEQ6の別機種にはこの機能はありませんので注意)
パソコンとつなげば、iPadの「SkySafari」から制御できる上に、デュアルエンコーダーのおかげで手動で動かしても視準先が画面上を動く様子は楽しいです。
この機能は以前このブログで触れた「導入支援天体望遠鏡2」 で言っていた「エンコーダー+NEXUS」と同じです。スマホでできないかなんて言っておきながら結局エンコーダーに流れました。(笑)