naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

横浜の星撮影 2021年1月10日

今日は「成人の日」、成人式が本来なら華々しく行われて一方で新成人の愚行がニュースになるのですが、今年はコロナ禍の影響で大人しく行われたようです。自分は成人式にも行かなかったのであまり感慨はないのですが、子供の成人式は春先に着物の選定があり、当日も大変だったような記憶がありますので、今年の新成人の親御さんの気持ちはわかる気がします。

世間では三連休で、快晴が期待されたのですが、遠出の星見は自粛して、自宅で自動撮影システムの構築と動作確認を行いました。

以前にも書いたASIAIRproというラズベリーパイを使った撮影支援システムを軸に少しずつ更新しています。

MT160(+コレクター)をスカイエクスプローラーAZEQ6GT赤道儀に載せて、Nikon D810Aで撮影する作業をASIAIRproで統合し、Wi-FiiPhoneiPadから操作します。

ASIAIRproのWi-Fi無線がテラスから一階の居間ではロストしやすくて苦労していましたが、今回はWi-Fi中継機を購入して電波を遠くまで飛ばすようにしてみたのでそのテストです。結果はとても良くなりました。

Wi-Fi中継器はTP-Link社RE205にしました。どうせ元々のWi-Fiが遅いのでこれで十分です。ルーターと同じNEC製と迷いましたが知人が同社の製品を購入してうまく行ったというので購入を決めました。

 

ASIAIRproの操作画面です。キャプチャーし忘れましたが、ZWO社のアプリが機能向上して以前より狭い視野の写真からでも「プレートソルブ」できるようになり、星雲などの名称から「GOTO」を機能させるとたとえ赤道儀アライメントができていなくても、プレビュー撮影を行ってプレートソルビングして位置検出、対象の天体を中央まで自動的に持ってきます。

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自動ガイドも行いました。初めの調整、特にガイド撮像周期と赤道儀の応答待ち時間をうまく設定するのに相変わらず苦労しますが、今回は赤道儀バランス取りがうまくいったのか、偏差値1秒程度の高精度でガイドできました。

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ただ失敗したのが、ピント合わせでスマホの小さい画面で合わせたのがいけなかったのか。ピントが甘くなっていました。まあ、遠征時でなくてよかった。今回は練習ですから。。

 

ところで、高橋MT160は骨董品物の望遠鏡ですがいまだに気に入っています。しかし以前はAPSーCサイズのD7000を使っていましたが、最近はフルサイズのD810Aになっており、望遠鏡のイメージサークルが気になってきました。

オリオン星雲の撮影画像を30枚スタックしたものです。今回、事前に写真画角を考えて、MT160にコレクターをつけました。これは焦点距離を伸ばして1330mmになり、星像も補償するので、この写真のように画角がオリオン星雲にちょうど良いと思ったのです。

高橋MT160+コレクター(D=16cm、f=1330mm)、NikonD810A、オプトロンL-Pro、スカイエクスプローラーAZEQ6GT赤道儀、自動ガイド(SVBONY 30mm F4ファインダースコープ、ZWO ASI290MM)、ASIAIRpro

 

 

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しかし結果はご覧のようにケラれが大きくなりました。上下はミラーボックスあるいはマウント内フィルターの影響ですが円形のケラれは光学系によるものです。

高橋製作所の名誉のために書いておきますが、イメージサークル径が36mmとなっているので当然の結果なのですが筆者はそれを忘れていました。。。さらに市街地の光害により背景が明るくなり、フラット補正をして星雲を浮かび出させようとするとこの複雑な周辺減光が除去しきれません。

何時間もかけてここまで出すのがやっとでした。

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M81、82もこんな感じ。

M81_60s_bin1_iso1600

これも苦労してここまで。

M81_60s_bin1_iso1600_20210111185401

結果として、MT160で撮影するにはAPS-Cサイズのつもりで撮ってトリミングする必要がありますね。あと、やはり遠征して空の暗い所で撮るのが後処理の時間を考えても良いです。

まあ、横浜での撮影は何度もやっていますが、結局同じ感想になるのです。そろそろフィルターを考えようか。。

翌日、設置しておいた赤道儀に太陽望遠鏡コロナドPSTを載せ、久しぶりにプロミネンスを見ました。

そこで撮影しようと思いましたが、ZWOASIのカメラはアメリカンサイズスリーブをつけると僅かながらピントが合いません。そこでテープで直付けしました;)。

 

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これもASIAIRproで遠隔操作できます。真夏の酷暑の時に役に立ちそうです。

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ASI290MMの方が224MCより高画素でモノクロの分高解像度なのでそれを使って撮影。しかし太陽がはみ出してしまうので上下で分けてパノラマ合成しました。

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久しぶりに太陽活動が活性化したか、南北にプロミネンスが見えます。

そこでNikonZ6とFTZを使って、NikonNAV-17.5SWによる拡大撮影しました。

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先述のように星雲の撮影がピント合わせに失敗したので、10日夜も撮影しようと、ピントもしっかり合わせて空を見上げたら雲が出ていました。。。

寒気の南下により、太平洋側でも雪の予報があるのでしばらくおとなしくします。