今年は暖冬で、早くも春の気配が濃厚だ。
星の世界では、まだ冬の星座がきらめいているが、今年は、土星、木星、金星といった、惑星達の輝きも見られる。
太平洋岸の冬の気候は晴れて、星見には良いのだが、季節風が吹き荒れて、非常に気流がゆらいで、惑星のような細かい模様を見たい場合にはまったく不向きだ。だが、昨日の夜は朝方に雨の予報で、移動性高気圧の末端に関東地方が入ったので、こういうときは気流が安定する。それをねらって、火星接近以来久しぶりに惑星写真を撮ってみた。
2004年2月28日
2004年2月28日
この写真は木星で、縞模様に、真ん中上に見えるのが有名な「大赤斑」だ。昔は大赤班を見たくて小さな望遠鏡で見たがなかなか見えなかった。
木星は、学生時代、毎日のようにスケッチをとったものだ。今見返すと、稚拙さと緻密さが混ざったようなスケッチだが、貴重な記録になっている。が、日記のようになっていて、コメントを読むと赤面することもあって公開できない;)
今でも、惑星を見るという行為は若い頃の気持ちを取り戻す意味がある。
最近はデジタルカメラを使って、容易に惑星写真が撮れるようになった。フィルムカメラで悪戦苦闘していたのが嘘のようだ。しかしただ撮りっぱなしでは見られる写真にはならない。以降、ちょっとしたテクニックをご紹介する。(以下次号)
2004年2月28日 土星