幸い、外回りの仕事ではないので携帯電話が無くても仕事上の不便はほとんどない。
しかし、公衆電話も減ってゆく現在、なんらかの連絡を取るときの不便を考えると、最低限の通信手段は必要、ということで最も安く上がりそうなプランを探した。
結果、2008年3月28日から音声サービスを始めたばかりの「イーモバイル」、猿が、どこかの携帯業者CMに出ているような犬に説教をしたCMを知っているだろうか、その端末に狙いを付けた。
宣伝するつもりはないが、音声とデータ通信（パソコンなどにつないで使用も含む）で1000〜4980円/月プラス携帯代というキャリアは他にない。
もちろん、月1000円ですます計画だが、一方でいざというとき（どんなときや？）、インターネットをモバイルで、3.6Mbpsの速度（うちのADSLより速い）で使えることが魅力だから、ということでは料金はどうなるか。
機種は（音声通話では）2種しか無いので選びやすい。H11Tが通常の携帯電話で、価格も安いのだが、Macとの接続が未知数であったことと、これから説明するWiFiルーター機能がないことから、S11HT（イーモンスター＝「いいもん」だからという理由で発売直前につけた愛称だと言う）を選択した。
こんなのである。
アスキー配列のキーボードがある。
おじさんは親指入力よりこのほうが好きだ。
正直言ってデザインは最低。ウイルコムの端末のようなデザインとは比べ物にならない。しかし、このメーカー（HTC）はWindowsMobileスマートフォンでは世界的に有名。このセンスの無さはなんとかならないものか。
この端末で、IEブラウザやメール、メディアプレーヤーが動くのだが、画面は見にくい。
そこでiPodtouchである。（なんでや？）
S11HTはUSB、BluetoothやWiFiによってパソコンなどのモデムになる。つまり街中でもADSL並みのインターネット環境が作れるのだ。
消費電力を考えればBTだが、iPodtouchではWiFiになる。
そのためにはソフトをインストールしなくてはならない。筆者は「WMWifiRouter」というダウンロードソフトを購入した。
無線ネットワークを自分の身に構築できる。なんだか超能力みたい。
会社の帰りは電車の中で、以前はワンセグを見ていたのだが、これからは自分の見たいインターネット情報を自由に見ることができる。しかもiPodtouchで音楽を聴きながら、その優れたデザインの画面によって。
さて、使用感は素晴らしいと言えるのだが、費用面ではどうだろうか。
まず、ネットブラウズやGoogleマップを使うとあっという間に上限を越える。（本当にあっという間）パケット通信でPC用ホームページを数回見たら終わりである。もっとも上限まで行ったらあとは見放題なのでそのあとは気楽だ。
そして、意外だったのは（筆者が知らなかっただけかもしれないが）、メールだ。通常の携帯メールは「プッシュメール」といい、随時メール着信を知らせてくれ、ダウンロードすれば携帯電話に保存される。当然、一回のダウンロード代金ですむ。
しかし、スマートフォンではEメールは見に行かなくては着信は分からない。そこで５分おきから1日おきのような、自動接続できるようにすると、見た目は「プッシュメール」っぽくなる。
ところが、一度ダウンロードしたメールは、次に（5分おきならそのわずかな時間に）ダウンロードしたもので上書きされてしまう。「サーバから削除」では消えてしまうのだ。だからサーバに残しておくのだが、すると毎回毎回同じメールをダウンロードする。つまりその都度パケット料金が発生する。
わずかなメールのやり取りでも一日数百円になり、数日で料金上限に届いてしまう。
対策としては、筆者の調べたところでは、「EMnet」メール（SMS/MMSメール）を使い、そこにメールを転送して使えば、プッシュメールになる。一回のダウンロードですむ。これなら一日数十円である。ただし「EMnet」加入のため月に315円かかる。
これ以外有効な対策が見つかっていない。
ということで、筆者は4月、5月と上限まで使ってしまった。うーん、安く上げるつもりがつい、阪神タイガースの試合状況を見に行ってしまって。
阪神の好調のお陰で筆者の散財はまだ続くのであった；；
