naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

天体望遠鏡ショップ

このブログにはアクセス解析機能が付いていて、たとえばどこの検索サイトから何のキーワードを使って来た人が何人いるとかが分かる。最近ではないが、ここ二ヶ月くらいのキーワードを調べてみると、大体、以下のようになる。

デジタルカメラ関係(ニコンDなんとか、キヤノン40Dとか、画像ノイズとか)
・夏休みの自由研究関係(ニコンファーブルフォトとか)
・天体関係(惑星写真、望遠鏡とか)
・特撮関係(ウルトラマン菱見百合子、ヌード??とか)
・その他(白川郷とか)

まあ、個人のブログだから適当に興味のあるネタを書くから、多岐にわたっているが、逆にいろいろな方面からの検索に引っかかるようになったのは良かったのか悪かったのか。なにせ「心言(こころごと)」と銘打ったように「独り言」より適当なことを書いていると思っていただいた方が良いのだが、意外に?的を得たようなことを言っていたこともあって占い程度にはなるかもしれない。

ところで、今回は天文関係だが、少々マニアックなことを書いているようなので誤解を解いておきたいのは、自分はかなり初心者寄りの参考になることを書いているつもりで、そうしたいと思っている。僕のHP「星の家頁」

http://homepage.mac.com/naka_ma/astro/

にはそういう前文が書いてあり、撮影機材は特注品ではなく汎用品である。

このあいだ、ちょっと知人関係から「小学4年生の男の子が星に興味を持ったので、初心者向けの天体望遠鏡を教えてほしい」という話があった。
結論を先に書くと、僕が紹介した天体望遠鏡ショップ
協栄産業http://www.goto-kyoei.co.jp/netshop/index.html
「スターベース」http://www.mmjp.or.jp/takahashi-sb/
そして「スコープタウン」http://scopetown.jp/index.html
のうち、初心者望遠鏡に力を入れている三番目の店に、相談者親子が行って、7000円の50mm屈折望遠鏡(フリーストップ経緯台)を買ったと聞いた。

僕が薦めたのは、ビクセンのポルタというフリーストップ全周微動付き経緯台に、70mm以上のEDレンズ使用の短焦点屈折望遠鏡で、約10万円であった。いきなりそれを聞くと、「なにを子供にすすめているのか。アホか」と言われる(実際言われた;)ので一応補足する。
まずポルタという架台は2万円する経緯台であるが、剛性が高く、風や振動に強い。この会社の低価格機には珍しく(おっと失言)まじめに作られているという点。ペンタックスビクセン、タカハシのEDアポクロマートは、75mm程度の一般天体を見るのに支障のない解像度を有する口径であり、かつ、小型軽量を実現した点を評価した。そして、分解時の搬入搬出の大きさ重さ、接眼レンズのバリエーションがあることから、小学生が買ってもすぐ使え、最新設計の光学系で見やすく疲労が少ないことも考慮した。

最後に予算については、一般のパソコンやゲーム機の子供に買い与えている値段、将来的に一生ものとして使えることから考えた上であった。

この選択を、何人かの人に聞いたが、一様に「え?」とは言ったもののなるほどそれは良いという反応だった。

で、先述の結果になったので、この会社のブログに少し書き込んでみた。それに関しては
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/34209427.html#34209427
を見ていただきたい。最初にあほかという砲火を浴びたが、なんの、僕も反論、オーナーにも疑問を発した上で、現物を見に行くことにした。

結果は、筆者が納得したかというとそうではなく、そういう選択もあり、世間一般の親にはそのほうが通用する、ということだ。
筆者は中一と小三の子供がいるのだが、電子ピアノやグローブに出し惜しみはしない。そういうふうに意識している。ゲームには出さない。楽しいゲームは飽きないものだ。
天体望遠鏡は数年前までは小学生理科の学習指導要領にも入っており、学校には一台はあったものだが、ゆとり教育以降、地動説を中学に先送りした結果、小学生ではせいぜい星や月の動きを肉眼で観察する程度になってしまった。これに対して言いたいことはあるが、しかし、星を好きになるのに学校の授業で教わったからという理由はいらない。しかし、天体望遠鏡を直接触る機会がお店に行ったときくらいしか無いのが残念だ。

昔、筆者は自分で調べてミザールH80というニュートン反射経緯台80mmを買ってもらった。当時12000円。おそらく親にとっては目玉の飛び出る?値段だっただろう。僕もそれを大事に使った。光軸調整でめちゃくちゃになった光軸を自分で汗をかきかき調整した。
今の望遠鏡は10万円なら最新設計の質の良いものが手に入る。昔、初任給3万円の頃の12000円と初任給20万円の10万円ではそれほど違わない。(ミザールH100は三万円だったのに友人は持っていた)

自分の服やエステ、携帯電話、塾にまるなげの教育、子供に似合わないアクセサリー・・こんなことに金を使っているくらいなら、給食費だって天体望遠鏡だって払えるでしょ。

今日会った「スコープタウン・スターライトコーポレーション」社長は新進気鋭の経営者だが、そんな親の子にも安くて良い天体望遠鏡を提供したいと7000円の望遠鏡を企画販売したという。その言やよし。
しかし、実際に見た望遠鏡の三脚接合部はねじり剛性がまったく不足し、微小送りができるようなフリクションは得られず、結果、高倍率では初心者では追尾不能に陥る。振動減衰も遅く、耐久性も心もとない。
が、鏡筒は50mmとしての性能は発揮できるよう内面反射がよく抑えられ、無理の無いアクロマートレンズだった。おそらく製造原価率は50%を越え、仕入れ価格への上乗せはわずかだろう。それでも少しでも良いものを売りたいという大沼社長の熱意を尊重しその場を去った。

しかし、世の中の親よ、日本の将来を担う子供たちに、ぜひ、日本の持つ優秀な光学技術の粋を集めた天体望遠鏡で大宇宙を見せてあげてもらえないだろうか。
中国でもどこでも良いものは良い、だから買う、それもあり。(中国製でも良いものは高いだが)でもさらに良い日本製品があるのに悪貨に駆逐されれば、その「日本工業伝統技術」を失ったつけは、きっとあなたの子供、孫にまわってくることだろう。