naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

赤道儀の電源問題解決

先述のように富士山2合目の水ヶ塚駐車場に行ってきました。 年末のこの時期は気温が低く、高所での星見は辛いものです。昔、ハレー彗星の頃、同じ水ヶ塚で見ましたが、その時は雪も降り、気温が−13℃の中で、手動ガイド=星を見ながら手で赤経微動ハンドルを回して星をずれないように追尾する、を行ったりしたものです。 あれから30年、温暖化の影響か今年の気温は最低で-2℃程度でした。とはいえこちらも歳をとっていますので寒さは体にこたえます。 さて、以前述べたように、新しい赤道儀=Skywatcher AZ-EQ6GTですが、色々準備して、やっと使えるようになりました。 まずはこの日の直接焦点撮影の結果です。 正直に言って、ここの空は光害がひどく、処理が困難で、ノイズがひどいです。 なお、尾が伸びているという本田-ムルコス-パイドゥシャーコヴァー彗星 (45P)は知りませんでした;)。 タカハシMT160レデューサー付776mmF4.9、AZEQ6GT赤道儀 ニコンD810A 30、60、120秒、ISO3200 15枚コンポジット *全て80%程度切り取り。=周辺のケラれを除去 M42=オリオン星雲 M42 オリオン座馬頭星雲(IC434) Batoust M45=すばる M45 バラ星雲(NGC2237、2238、2239、2244、2246) Bara M46、M47 M46 M65、M66、NGC3628 M6566 さて、赤道儀=Skywatcher AZ-EQ6GTですが、実はとてもよくできていると思います。モーターだけではなく軸に直接エンコーダーを取り付けており、クランプフリーでも座標を追従できる点や、クランプは片押しではなく全周締でずれが少なく半クラッチにもなります。 しかし、前回のように電源にシビアで、アトラクスでは一晩持っていた鉛蓄電池電源では1時間程度しか持ちません。そこで大容量のポータブル電源を検討していましたが、色々考えた末にリチウムイオン充電池にしました。 Img_1245 購入したリチウムイオン充電池は40800mAh、基本電圧が鉛蓄電池と同じ12Vですので従来の7000mAhの5.6倍です。しかも重さは1.4kgと軽量です。 自宅で試運転してみると7時間経っても満充電から半分程度になっていました。 ところで出力電圧は9〜12.6Vとなっていますが、鉛蓄電池でも少し高めですが同じようなものです。 しかし、この赤道儀は電圧に敏感なようで、11V程度になると電圧低下警告のLEDが点滅し、それから間も無く停止します。 実は鉛蓄電池の延命策で、12Vー12VのDCーDCコンバータを購入していました。 (株)アコン AK50W-SD このコンバータは世の中には少なくて、アップコンバータかダウンコンバータがほとんどです。例えば大型自動車用の24Vバッテリーを12Vにダウンコンバートするようなものは多いのですが、12Vを安定的に出力するためにアップダウンを繰り返してくれます。 しかしこれを鉛蓄電池につけても電流が取り出せずに赤道儀が止まってしまいます。この赤道儀は5Aも要求します。自宅ではリチウムイオン充電池はDCーDCコンバータなしでも動いていたので現地でもそのまま使っていました。 実際、6時間ほど動いていたのですが、どうも追尾精度が前回ほどではなく、赤経方向に遅れが出ました。極軸合わせを疑って何度か直したのですが改善されません。 ふと、これも買っておいた電圧計をつけてみると11.5Vでした。 これですと高速回転中は電圧低下警告がつきます。そこでこのDCーDCコンバータを付けてみると、電圧は12.1Vで安定し、回転中も電圧警告はなくなりました。 それだけではなく、追尾精度も安定したのです。 まだ断定はできませんが、この赤道儀は電圧が12Vを切るとパルスが不安定になるようです。 Img_1231 この日は暖かいとはいえ-2度まで下がると、霜が降りて寒さが倍増します;)。この霜は朝方には消えていました。それだけ乾燥しているようです。 Img_1230_2 カメラも霜が降り、レンズ保護が大変です。もっとも困るのはバッテリーが消耗しやすくなることです。 しかし、デジタル一眼レフカメラはミラーレスカメラと違い長時間バッテリーが持ちます。途中、充電を繰り返して交換しながらでしたが二台のカメラも一晩中使えました。 Img_1229 朝方の水ヶ塚からは富士山もよく見えました。 Img_1246