naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

カメラの行方-4(NikonFM2/T)

カメラの行方-4(NikonFM2/T)

続いて結婚後に買ったニコンFM2/Tです。連日更新してます。結構大変です。

NikonFM2/T
FM2T
FM2-2
FM2-1
FM2-P


Nikon newFM2/T 主要諸元

形式

機械制御式35ミリフォーカルプレンシャッター式一眼レフレックスカメ

シャッター

機械制御式縦走り金属幕シャッター
マニュアルのみ B・1~1/4000秒
シンクロ 1/250

ファインダー

アイレベル・ペンタプリズム
視野率 約93%
倍率 0.86倍(50ミリレンズ無限大時)

ファインダースクリーン

ミラー側より交換可能(3種類)

フィルム巻き上げ

手動 一括巻き上げ
モータードライブ装着時 毎秒3.2コマ

露出機構

露出モード

マニュアル

測光方式

TTL中央部重点測光

測光範囲

EV1~18(ISO100)

露出計

LED定点式(光学読み取り絞り値)

電源

1.55V銀電池SR44(G13)型 x2

大きさ・重量

142.5x90x60ミリ・515グラム(540g=FM2)

価格

92000円(FM2ボディー72000円=デビュー当時65000円)

発売年月

1993年11月(newFM2=1984年3月)

1.購入年月 1993年12月
2.購入場所 横浜西口(ヨドバシカメラ
3.シリアルナンバー 9000596
4.購入動機 

先に書いたように世界初1/4000、1/200シンクロシャッターが「FM2」で1982年に登場した。そして1983年に1/4000、1/250シンクロ「FE2」が出た。シャッターは新規になっていてシャッター幕枚数は9枚が8枚になり、幕速が約3.5ミリセカントが約3.3ミリセカントに上がっている。機械制御シャッターと電子制御シャッターの違いがあるものの、わずかな期間にブラッシュアップが行われているところをみると、FM2の1/200シンクロがよほど悔しかったのだろう。そして、案の定ただちにFM2も1/250シンクロ化され、「newFM2」となった。1984年3月のことである。このカメラは今もなお生産されていて、16年になる。Nikonには「F3」といういまや20年選手がいるので目立たないが、すごいことだ。これも当時は気にもとめられなかった機械式シャッターが今は希少価値(巻き上げですら電池がないと動かないカメラばかり)であるからだ。ちなみにオリンパスOM-1,2の後継機OM-3,4が1983年に発売され、今もあるがOM-3は一度ディスコンになって、復活しているので、ずっと継続している点ではFM2が上だ。しかしニコンオリンパスOM-3を意識していたようで、そのディスコンが「FM3」?の計画を無くしてしまったのではないかと噂された。
さて「FM2/T」はnewFM2の上下プレス板をチタンに変えたもので、1993年に発売された。同時に「35Ti」という高級コンパクトカメラ(FM2/Tより高かった)がでたが、この当時コンタックスTというカメラが人気だったためであるが今はない。
個人的には長女が生まれる前で、生まれたら写真を撮るので買う、という理由だったが、生まれたら生まれたでお母さんも撮るのにAFが良い、とF-601を買った。面目ない。;)

5.使用雑感

このカメラはFE2に輪をかけて何もない、非常にシンプルカメラだ。しかし、機械式シャッターで電池が無くても写真が撮れる、というのは山の中など、電池の補給が困難な場所時間(夜間早朝)、寒冷地で絶対の安心感がある。それ以外何もなくて良い。だから基本的には持っていっても鞄の中にずっと入っているサブカメラだ。なんと贅沢な。でもこの安心感というのは写真を撮っていて電池が急に無くなった経験のない人には分からないでしょうね。

5-1.操作性

OM-1,2の関係と同じように機械式、電子式カメラをシリーズ化したものであるから、基本操作系は統一されていて使いやすい。ところがニコンらしいというかどこか抜けているのが、ファインダー表示である。まず上には光学的に絞り値が表示される点はよい。で左にシャッター速度が出る。これは回転式の透明パネルが見え、現在のシャッター速度しか見えない。そして、右側にLED照明の+0-文字のインジケータが出る。これはFMの頃から同じで、同時期のペンタックスMXと似ている。(MXは赤、緑、黄の信号表示だった、かな)このように全体を巡らないと情報が読みとれない点と、表示段数が5段しかない露出計が不便である。たしかにLEDはショックに強い。それなら何でFE2は針が動くのか?これもLEDでシャッター速度を出しても良かった。いや、やはりアナログ的な針の方が細かく読めて良い。せめて1/3段単位で上下3段くらいは読めるようにしてほしかった。この辺は徐々に改良されているが、ニコンのカメラは他社に後れをとってしまった。その辺は次回以降にまた。

5-2.撮影状況

恥ずかしながらあまり使っていない。しかしよく持ち歩いている。1999年夏に尾瀬に行ったときもリュックに入れていったのだが、車から降りるとき、リュックのあまりの重さに24ミリレンズ付きFM2/Tを車の中に置いていってしまった。;)
しかし、秋に奈良へ行ったときはこれしか持たなかった。これがすこぶる調子がよい。これで視度調整が付いていたら言うことなし。(筆者は最近眼鏡の度が合わなくなった。あ、近視が進んでいるので念のため)
そして露出計だが、まずオリンパスニコンと通じてリバーサルフィルムを使う限り、感度設定をわざと高めにして、アンダーにしていた。ISO100のフジクロームフィルムで、125-160にしていた。露出計の調整規格とフィルム感度の違いだろうか。ところがこのFM2/T以降の家のカメラは補正の必要がない。ちょうどフジクロームの感度とあっている。ありがたいのだがFE2と組み合わせて使うとき混乱する。ちなみに単体露出計で測るともっとアンダー目に出るのだが、受光角度の違いがあるので、実際はカメラの内蔵露出計の方が正しいことも多い。ただ紅葉のような偏った色の時は単体露出計の入射光式の方が正しい。これは受光素子が灰色しか見ていないためであるが、これも最近解決の方向にある。(F5のRGB測光)

6.所感

筆者はクロムボディが好きで、オリンパスも間違えやすいことは承知で両方クロムにした。FE2は中古でブラックの状態が良かったのでブラックボディにしたが。で、このFM2/Tはチタンカラーであって、ブラックでなくて良かったし、クロムボディと区別も付きやすい。ところで、このチタンカラーだが塗装の色なのである。チタンに表面処理したもので十分ではないか、とも思うが、推測ではあるが、ニコンのロゴの入ったフロントがブラスチックで、それも塗装であるところを見ると、色合わせのためかとも思う。いずれにしても、このころのニコンは軍艦ペンタ部にしぼ皮を張ってあり、デザイン上の特徴であったから、それが目立って良い。このしぼ皮はFのころからで、下位のEMクラスとAFカメラ以降は無くなってしまい、色も黒ばかりなので少し残念だ。もっとも最近またクロムばやりでプラスチックにめっきしたものも出てきたが許せるのはペンタックスMZのみで、他のは丸くて、ぼってとした印象になってしまった。どうせやるなら塗り分け線を今までと変えないといけないと思うが、どう変えるかはまた機会があれば。