naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

復興

新潟中越地震は、大きな爪痕を残した。被災された方々が一日も早く平穏を取り戻されることをお祈りすることしかできない。

阪神大震災の時にも起きたように、マスコミの報道がいかにも偽善に満ち、お涙頂戴式の報道がこれでもかと流され、遺族の心をかき乱すだけだ。肝心の現地復旧情報、交通情報、行政情報、避難所状況、これらは現地の人が必要な情報だ、が不足している。

現地ではやがて来る冬に向けての対策が急がれている。

豪雪地帯なだけに、家が倒壊した人たちへ、まずは仮設住宅の建設が必要だ。

ニュース報道で、仮設住宅の基礎工事杭打ち作業が映った。この作業は工事設計図の基準となる位置に杭を打って、そこから基礎工事の穴を掘ったりコンクリートを打ったりする。この作業で正確な杭の位置を設計図から現場へ映すことを「測設」という。このとき三脚に載せた望遠鏡で正確に角度を測る。この光学器械を「測量機」という。とくに角度を測る経緯儀を「セオドライト」という。

このときニュースで映ったセオドライトは筆者が設計したものだった。

もうモデルチェンジしているが、電子機器にも関わらず、7-8年売り続けた。無事これ名馬というように、故障が少ないというのが密かに自慢だった。

この測量機は阪神大震災仮設住宅建設の報道にも出てきた。筆者はこのことを自分の仕事の証と思っている。「測量機」というものは戦争や災害の後に”特需”がある。因果な商売だとも思うが、武器と違って、物の基礎を作りだす。

さらっと書いてみたが、いままで、ここでは自分の仕事については触れることはあまりなかった。ここはほとんど「身内」だから隠しても仕方がなかったのだが、ブログとなってなおさら、いらぬ誤解も招かぬよう注意しなくてはならないから。しかし今は仕事の分野が全く変わったので、少し話してもいいかな、ということで。


で、いまの仕事がどうかというと、これも光学兵器にもなるし自然保護用具にもなるし、いろいろな使われ方をする機械を設計することになる。そんななかで1発目を「学校教材」や「自然観察用品」に使ってもらえるようなものを設計できることになった。安易に語りたくは無いが、子供には大きな広い「目」を持ってもらいたい。それが日本の「復興」につながって欲しい。
いま、の話は、これから、でもあるのでちょっと話しづらい。