naka-maの心言・2

http://naka-ma.tea-nifty.com/butubutu/ 「naka-maの心言」続編です

尾瀬の夏(1999)

尾瀬の夏 

夏休みに入ると同時に尾瀬へ行くことにした。5年振りになる。このホームページにわざわざ尾瀬のコーナーを設けたのもそれだけ尾瀬の風景に対する思い入れが強いからであるが、これをきっかけにまた尾瀬に行く口実?をつくるためでもあった。で、それがかなったわけである。今回も大学写真部仲間のT氏と同行した。

今回の山行は全く天候に恵まれた。しかし暑かった。夏の尾瀬と言ったら涼し気ではあるがそうでもない。やはり湿原で、湿度が高いからであろうか。しかし、今回は例年よりも暑く感じた。それが僕の体力低下、ばてによるものかどうかは分からないが。いままで何度も尾瀬に行っているが、尾瀬にある山、至仏山と燧ヶ岳のうち、燧ヶ岳には登ったことがなく、尾瀬がすきなわりには不真面目な?登山者であったが、今回はじめて登ることにした。

夜中に御池の駐車場について、仮眠を取り、ここから登り出す。想像通り日頃の無精の結果、汗が止まらない。久しぶりに持つ17キロのザックが何倍にも感じる。本当に登れるか不安になった。結局3時間半のルート時間を4時間半近くかかって登り切った。燧の頂上はふたつあって,俎山品(まないたぐら、山冠に品の漢字)が三角点のある2346mで柴安山品は2360mであるが、ルート上前者に登った。本当は両方行くのがよかったのだが、一旦数十mも降下してから行くので片道30分かかる。が、それ以前にばててとても行く気にならなかったのが本当だ。それでも山頂からの尾瀬沼尾瀬ヶ原の展望に満足した。しかし下りは登り以上に疲れてしまった。やはり日頃の運動不足のためかなあ。中高年登山者が多いから歳のせいにできないのが辛いところ。またルート上はハチ、アブがやたらと多い。暑さと一緒にまとわり付くようだ。

尾瀬沼のほとりの長蔵小屋に泊まり、早朝、沼越しに大江湿原の朝靄を見るのが楽しみの一つだ。この大江湿原は例年なら8月上旬までニッコウキスゲで覆われているはずなのだが、それが7月20日ごろピークに終わって、ほとんど残っていない。夕方は曇ってしまって夕焼けにならず。

翌朝は快晴であったが、いつもなら大江湿原から沼まで朝靄が流れてくるのが、奥の方に留まっている。それでも90年代で見た朝靄の中では多く出た方か。朝の自然観察会に参加。尾瀬ビジターセンターというのが長蔵小屋の前にあって環境庁が運営している。そこでやっているものだ。花の名前はなかなか覚えられない。オゼヌマアザミとノアザミの違いとニッコウキスゲの花びらが3枚、他の3枚はがくだということを知った。

尾瀬沼南半分をまわって尾瀬ヶ原へ移動。しかし暑い。
尾瀬ヶ原は原の中程、中田代にある竜宮小屋に泊まる。ここは写真を撮るのにロケーションが良いのでいつも混んでいるが、今回は6畳間に3人。今までになくすいている。長蔵小屋でも言っていたが、今年は熊騒ぎ(春に東電小屋付近で夫婦が襲われた)と交通規制強化(観光バスが七入までしか入れないなど)で人が減っているとのこと。夕方は夕焼けになりそうでならない。翌朝は濃くはないが良い朝靄がでて久しぶりに気合いを入れてシャッターを切る回数が増える。おかげでここでフィルムを使い切ったが後悔はなく、満足した。

帰りは裏燧林道を通る。長いが楽な道、のはずがばててしまう。途中熊らしき足音を聞く。人間より大きな四つ足動物の駈け去っていく音だ。結構驚く。また美しい田代が途中にあるが暑さとハチ、アブのため立ち止まる気にならない。日陰がないのだ。御池の駐車場に着くとほっとした。かなり精魂使い果たしたかんじだ。尾瀬でこれでは・・・。しかしこのあと檜枝岐で風呂に入って蕎麦を食って帰ったころには充足感があった。

ということであったが、今年の尾瀬の夏は僕の知っている6年前までより2週間くらい先走っている感じだ。ニッコウキスゲは一気に終わってしまうし、ハチは多いし。ビジターセンターの学生説明員はニッコウキスゲについてはこんなものだと言っていたが、もしかすると彼女が見たこの数年はこんなものだったのかもしれない。とするとここでも温暖化の影響がでているのか?

で、そのあと家族をディズニーランドへ連れて行って罪滅ぼしをしました。また、庭先に蜂の巣ができ、除去しましたが罪滅ぼしはまだ終わっていないのかあ? ;)

1999年8月4日